私は、最近になってゴルフを始めたのですが、春の紫外線が強いと聞いています。紫外線を予防するには、どうしたら良いでしょうか。
(21歳の学生)
まずは紫外線について少しお話しましょう。
お肌にとって、何が一番悪いかと言いますと、それは紫外線の影響を受けることです。
紫外線は、ウルトラバイオレットといって太陽光線の一種で波長から分けられて、波長の長い順からUVA、UVB、UVCの3つがあります。
これらの紫外線は、地上まで達しているために肌は影響を受け、肌が黒く焼けたり、真っ赤になって水ぶくれを起こしたりするのが、この紫外線の影響です。
肌が黒く焼けるのはUVAが引き起こしたことでサンタンと言い、真っ赤になったり水ぶくれするのはUVBが引き起こしたことで、サンバーンと言います。
サンタンは、UVAが表皮の色素細胞メラノサイトに働きかけてメラニンを多く生成した結果です。
UVCとは波長の短いもので、以前までオゾン層に遮られて地上に到達しないといわれていました。
あなた様もテレビなどでお聞きになったことがあると思いますが、20世紀の後半からフロンガスなどの公害が影響して自然破壊が進み、オゾン層が破壊されつつあることから、現在は地上に到達して日々UVCの量が増えています。
UVCは、皮膚細胞の破壊へとつながる恐ろしいもので、皮膚ガンの発生が増えています。
UVCの量の多い地域としては、去年オリンピックが開催されたオーストラリアとアメリカ西海岸地域です。
オーストラリアのオリンピックをテレビで見ていて、子供たちが通学するのにUVCから肌を守るために、サングラスをかけ、ツバの大きい帽子をかぶって長袖の服、長ズボンやハイソックスを来ている姿をあなた様もご記憶されていると思います。
この21世紀は、紫外線がお肌に一番悪いだけでなく、生命にも関わるほどの恐ろしいものであると考えても過言ではありません。
紫外線は、シミだけでなくシワもつくり、お肌の老化を進めます。
シミは、上述のようにメラニンの生成を活性化することから起きる結果で、シワは真皮(表皮の下の組織)の中のコラーゲンやエラスティンのたんぱく質繊維が紫外線によって破壊されて起こる結果です。いったん破壊されると、これらは元に戻る作用がありません。
紫外線の量は、1年を通して春から夏にかけてピークになります。
特に5月から8月。それから4月、3月です。これを見ても、4月に紫外線の量が多いことは真夏だけに多いわけでないことがお分かりと思います。
またUVAは、天気の良い時に限らず、雲で覆われた日でも地上に到達しています。
さらに冬だから紫外線は大丈夫かと思うのは禁物です。
ピーク時の3分の1の量は、冬でも地上に到達しています。
綿やナイロンなどの素材は紫外線を通します。
衣服を着ているからと言って日焼けしないと思っているのは間違いです。
ナイロン素材のストッキングは40%の紫外線を通し、ブラウスやTシャツでは80%以上の紫外線を通します。また、衣服だけでなく、ガラスもカーテンも通しますので家にいても紫外線を浴びていることにもなります。
紫外線からお肌を守るのはシルク素材です。
シルクには、抗菌作用、消炎作用があり、世界三大美女クレオパトラが愛用していたとされています。
日焼け止めを塗った部分に触ったり、汗をかいたり、ウォータープルーフの日焼け止めもありますが、水に濡れたりしても日焼け止めの効果が低下します。
あなた様のようにゴルフ場に行かれる時やリゾート地に行かれる時は、必ず日焼け止めを塗るのは当然ですが、上述のように日常生活の中でも日焼け止めを塗られてお肌を紫外線から守られるのをお勧めします。
また日焼け止めは、約2時間おきに塗りなおすのがベストと思います。
日焼け止めの効果をより持続させるには、日焼け止めの上からパウダーファンデーションを重ね塗りすることで、より効果的に紫外線からお肌を守ります。
上述でもシルク素材は紫外線からお肌を守るとお話しましたように、シルク特殊加工のファンデーションのクリームタイプ(ユニファンデーション)を基礎ケア後に塗り、その上からパウダーファンデーション(ファンデーションダブル)を重ね塗りすることをお勧めします。